南インド古典舞踊 バラタナティヤム(Bharatanatyam)とは

バラタナティヤムを踊る櫻井暁美インドでは古代より、舞踊は信仰の表現手段の一つであり、最も神を喜ばせる捧げものであると見なされてきた。
バラタナティヤムは高度に洗練されたテクニックを要し、足の指先から頭に至るまでの、あらゆる細部の筋肉を表現媒体となす、メリハリのある幾何学的・直線的な四肢の動きとフットワークは、音楽的に心地よいリズムをうち、流麗な指の動きは、物語を語り、豊かな顔の表情は、微妙な心の動きを映し出し、ポーズの数々は造形的な美しさと魅力に満ちている。静と動、力強さと優美さの絶妙な調和の中に深い祈りを秘めたバラタナティヤムは、踊り手と観客を精神的な高みへと導くと言われている。
ヒンドゥ教寺院の巫女の奉納舞踊に起源する一つのダンススタイル、バラタナティヤムは20世紀初頭に大きな変革をとげ、現在は世界中で愛好されるインドを代表する芸術となったのである。

櫻井暁美


何故バラタナティヤムにひかれるのか 踊る魅力“塾生の感想より” 2000年

バラタナティヤムを踊る櫻井暁美

  1. 肉体と魂の調和の芸術である
  2. エスニック趣味を超えた完成度の高い芸術の世界である
  3. そこにはあらゆる表現法がある
  4. すべてに深い意味がある
  5. レッスン方法が理論的で系統だっているため、難しい動きもいつの間にか習得できている
  6. 異次元の世界での自分を発見できる
  7. 変身の楽しさを味わえる
  8. 素足で踏むステップが足裏を刺激し、全身が活性化する快感を覚える
  9. 人のしないことをする密かな優越感
  10. 多様なインド文化との出会いで人生そのものが楽しくなる